by しっかり村
「銀の匙」とは北海道とかち出身の漫画家荒川弘氏による人気漫画でテレビアニメ化され映画にもなりました。
中島健人主演の実写映画の舞台となったのはもちろん北海道とかち。
広大な風景の中で馬や牛と格闘する高校生たちの映画は、北海道のさわやかな風を全国に届けました。
おかげで「銀の匙」公開時は十勝へ観光客が殺到、ばんえい競馬や「馬の資料館」にも多くの来館者があったそうです。
「馬の資料館」のオープンは1990年のことですから「銀の匙」よりずっと以前です。
途切れることなく地道な運営を続けてきました。
歴史とは、地道な歩みの積み重ねです。
人と馬の歴史をなめるな!と言いたくなる川藤発言
過酷な自然環境の中で試行錯誤を繰り返し、ようやく獲得した「農業王国十勝」の称号。
どれだけの艱難辛苦を経てきたことでしょう。
そんな人の歴史を馬鹿にするような発言を聞いたのは、つい先日のことでした。
「県庁はシンクタンクです。野菜を売ったり、牛の世話をしたり、モノを作ったりということと違って、皆様方は頭脳、知性の高い方たちです」
静岡県の川藤知事の発言です。
失言というレベルではありませんね。
最近の知事さんは可笑しな方ばかり。
愛媛の名物「じゃこ天」を貧乏くさいと馬鹿にした秋田県の佐竹知事
官房機密費を使って20万円のアルバムを作ったという石川県の馳知事
この方々が、どこの国のどのあたりを生きているのかさっぱりわかりませんが、人は地面に足をつけて一歩一歩前へ進んできました。
人の歴史は穴を掘ったり、大地を耕すことから始まっているはずです。
耕した大地からの実りが多くの人に行きわたるように、知事を選ぶときはしっかり吟味して選びたいものです。
入場無料とは思えないスケールの大きさ
北海道開拓の歴史が馬と共にあったことをご存知の方は多いことでしょう。
しかしながら、この資料館では開拓の歴史だけでなく、馬の歴史をカンブリア紀にまでさかのぼって解説してくれています。
「馬」に特化した資料館としてのスケールは並々ならぬものがあり、開拓の苦労を共にしてきた「馬」への愛情を感じさせる資料館です。
リアルなレプリカに当時を偲ぶ
なかなか迫力のあるリアルなレプリカが展示されているので、農業や馬、歴史に興味のない方でも十分楽しめるでしょう。
ざっと眺めるだけでも当時の作業風景を想像できます。
「馬の資料館」は開拓エネルギーを満充電できるパワースポットだ
ひとつひとつ使い込まれた作業道具は個人や団体からの寄贈品。
所狭しと並べられ、開拓当時のエネルギーを感じさせます。
エネルギーを充電するには持って来いのスポット。
2階に上がると隣接する「ばんえい競馬」の資料が展示されています。
「ばんえい競馬」とは、農耕馬によるソリレースです。
世界で唯一、北海道とかち帯広市でだけ開催されます。
一時は廃止も噂されていた「ばんえい競馬」ですが、佐藤浩市主演の映画「雪に願うこと」や「銀の匙」効果、楽天の参入などにより盛り返し、人気が再燃したまま好調な運営を続けています。
「馬の資料館」と「ばんえい競馬」、どちらを主目的としても十分楽しめるエリアです。
一日をゆったり過ごせるヒミツキチです。
最後に、「馬の資料館」前の珍しい自販機を紹介します。
「馬の資料館」施設情報
- 住所:北海道帯広市西13南8(競馬場・とかちむら入口)
- 電話番号:0155-65-4169(帯広市観光部観光課)
- 休日:12月5日~3月6日までの水曜日(正月期間を除く)
- 営業時間:10時~16時(時期により延長あり)
- アクセス:JR帯広駅バスターミナル12番乗り場から「帯広競馬場前」停留場で下車 JR帯広駅よりタクシーで7分
- 公式サイト:バーチャル施設ガイド「馬の資料館」 / 【公式】ばんえい十勝 (banei-keiba.or.jp)
入場料無料