この冬、日高襟裳国定公園が国立公園になるということで、「十勝」を入れるかどうか散々議論されました。
すったもんだの末、入れることに決定。
めでたく「日高襟裳十勝国立公園」と命名されました。
どう読んでも長すぎますけど……。
地名が入ったからどうなのかわかりませんが、北海道すべてを国立公園と呼んでもよいくらいに魅力的な観光スポットがあることはみなさんご存知でしょう。
十勝の中心都市、帯広市には世界で唯一のばん馬による競馬があります。
国立公園どころか世界遺産クラスの観光スポット。
それが「ばんえい競馬」です。
ヒミツキチと呼ぶにはあまりにもメジャーなスポットですが、
競馬という、半ばうらぶれた公営競技で老若男女が和気あいあいと楽しめるエンターテイメントレジャーに昇華させた功績は大きいでしょう。
このほんわかとした競馬場の雰囲気は、開拓の苦労を共にしてきた農耕馬を応援したいという、先祖代々受け継がれてきた血がさせているのかも知れません。
帯広競馬場では他地域のレースの馬券販売も行われており、競馬ファンはもちろん、小さなお子様連れでも十分楽しめて寛げる絶好のヒミツキチです。
ばん馬レースを堪能したら、フードコートでひと休みするもよし、隣接する「とかちむら」で土産物や美味しい食材を買って帰るもよし。
一か所で、休日のすべてが整う「ばんえい競馬」と「とかちむら」
ご案内します。
「ばんえい競馬」には世界遺産クラスの感動がある
「ばんえい競馬」の「ばんえい」とは「ばん馬」のことであり、体重約800-1200kg前後の農耕馬などをいいます。
よく知られている競走馬としてのサラブレッドや、北海道在来の「どさんこ」という馬とはまったく異なる種類です。ります。
「ばんえい競馬」は、馬が騎手の乗った鉄製の重いソリを曳きながら障害物のある200mの直線コースで速さを競います。
障害物は、コース上に設置された2か所の小高い丘です。
それまで力強く駆けていたばん馬が、丘の斜面に差し掛かると急に速度が落ち、ある馬は後退し、ある馬は足を止めます。
騎手に鞭打たれ、必死で丘を上ろうとする姿は観ていて結構辛いシーンです。
そして馬たちは、鞭打たれても愚痴ひとつ言わず優しい眼差しのまま上りきり再び駆け出します。
まさに世界遺産クラスの感動です。
「ばんえい競馬」が帯広単独開催になったのは2007年から
「ばんえい競馬」は2006年までは岩見沢・旭川・北見、そして帯広競馬場の4か所で巡回での開催でした。
しかし、帯広を除く3か所が撤退したため、2007年から「馬の一発逆転ライブショー・ばんえい十勝」として全日程を帯広競馬場で開催することになりました。
一見やけくそのようなキャッチフレーズですが、楽天グループの参入とナイター競馬やファミリー向けのさまざまなイベント・アトラクションが功を奏し、順調な運営を続けています。
誰もが気軽に競馬を楽しめるよう、馬券購入の手順、単勝・複勝・枠連・3連単・3連複のレース予想のマニュアルが用意され、親切なスタッフが丁寧に解説してくれます。
初めての競馬、ちょっと小銭が余ったから、という方には最適のスポットでしょう。
帯広競馬場では、馬と同じコースを人間がソリを曳いてタイムを競う「ワールド人間ばん馬チャンピオンシップ」が毎年10月に開催されます。
人間がソリを曳くからといって、ソリに馬が乗って人間を鞭打つわけではありませんが……。
十勝産直市場「とかちむら」とは
帯広競馬場の入り口にあるのが「とかちむら」
「ばんえい競馬」のレースのない日も営業しています。
観光客はもちろん、地元の人のショッピングにも大いに利用されています。
何しろ、置いてある食材は信頼できるものばかり。
一般的なお土産物から地場産野菜はもちろん十勝牛や十勝ワイン、無農薬野菜やこだわり生産の逸品ぞろいです。
もし、十勝を訪れて「十勝らしい食材」を食べたいと思うなら是非お立ち寄りください。
地元セレブご用達の産直市場「とかちむら」へ。
食事処とキッズルームもあってゆったり気分
競馬場への通路のように産直市場と相対しているのが「とかちむらキッチン」です。
コロナ以降、テナントが減ってしまいましたが、十勝名物「豚丼のきくちや」や「ペイストリーストーブハウス」「マテナ珈琲」が出店。
いずれも、十勝珠玉の名店で、「ばんえい競馬」レース開催前のランチタイムやレース後の余韻を味わうにもってこいです。
基本的には水曜定休の11:00～21:00が営業時間となっていますが、店舗によって若干のずれがあります。
お子様連れに嬉しいキッズルーム。
寝転んでゆったり寛げます。
同じ建屋内にフリースペースがあるので軽食を持ち込んで食べたり喋ったり、長時間過ごす方も少なくありません。
「ばんえい競馬」と産直市場「とかちむら」、そして「とかちむらキッチン」
賭けて、買って食べて喋って寛いでの一日。
国立公園の一部となる十勝帯広の、世界遺産クラスの感動スポットをご堪能ください。
ばんえい競馬・とかちむら施設情報
ばんえい競馬
- 住所：北海道帯広市西13南8
- 電話番号：0155-34-0825
- 休日：基本的に平日は休み（レース開催スケジュールによる）
- 営業時間：14:00開園（レースによる）
- アクセス：JR帯広駅バスターミナル12番乗り場から「帯広競馬場前」停留場で下車 JR帯広駅よりタクシーで7分
- 公式サイト：【公式】ばんえい十勝／馬の一発逆転ライブショー (banei-keiba.or.jp)
とかちむら
- 住所：北海道帯広市西13南8
- 電話番号：0155-34-7307
- 休日：水曜日
- 営業時間：10:00～21:00
- アクセス：JR帯広駅バスターミナル12番乗り場から「帯広競馬場前」停留場で下車 JR帯広駅よりタクシーで7分
- 公式サイト：とかちむら| 帯広競馬場 | 北海道 (tokachi-mura.com)
