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【福井】大樹が生い茂る荘厳な境内と、港町の興隆を今につたえる祭の姿≪三國神社≫≪三国祭≫

今回は、6世紀前半に在位していたとされる継体天皇を祀り、地元民には「おさんのさん」の愛称で親しまれている「三國神社」をご紹介します。

福井県の指定文化財になっている、見事な彫刻が施された「隋身門」や、樹齢600年を超えるケヤキの大樹など、見所をまとめました。

また、明日5月19日から21日まで開催される、三國神社の例大祭「三国祭」の情報も必見です!

目次

三國神社について

本殿

「三國神社」の名は延長5年(927)に醍醐天皇の命により編集された延喜式神名帳にはじめて登場します。

天文9年(1540)に三国湊の住人であった板津清兵衛という人物が、高柳村より流れてきた御神体を拾い上げ正智院に納めたことから始まっており、祭神は大山昨命(おおやまくいのかみ)、脇祭神は「継体天皇」をお祀りしています。

境内にある「随身門(ずいしんもん)」は県の指定文化財、例大祭である「三国祭」は県の無形民俗文化財です。

さらにこの2つは、日本遺産「荒波を超えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船の寄港地・船主集落~」の構成文化財にも指定されています。

随身門

随身門

随身門は元治元年(1864)に釘始、明治3年(1870)に完成した三間一戸の楼門です。

笏谷石で整えられた参道の正面にどっしりと構え、三国湊がもっとも繁栄していた江戸時代末期の勢いや華やかさを感じることができます。

和様を基調としつつも、扇垂木など禅宗様も加味された作りとなっており、楼門上の「光華閣」の三字額は、慶応四年(1868)に17代福井藩主の松平茂昭公の寄進によるものです。

組入天井を縁板の下まで張っているほか、軒に菱支輪と雲支輪を併用しているところなどが珍しく、特徴的です。

平成19年4月26日に県の指定文化財に登録されました。

夜のライトアップの様子

夜にはライトアップが実施されていて情緒的な雰囲気を楽しめるほか、11月の中旬ごろの紅葉と一緒に見るのがオススメです。

ケヤキの大樹

神社の境内には、スギやマツ、スダジイ、タブノキ、ケヤキなどの種類の大樹がすくすくと天高く茂っており、澄んだ空気に心地よさが感じられます。

それらのなかで、ひと際大きいのが、大鳥居の横にあるケヤキの木です。

壮大な姿のケヤキ

樹齢は600年を超えると言われており、長く大切に管理されています。

立派な幹と周辺の家屋よりも高く伸びる姿に、積み重ねられた歴史を感じてみてください。

八幡神社

境内社の1つである「八幡神社」の祭神は応神天皇で、古くから自主神として祀られています。三國神社のお膝元である森町地区には、かつて鍛冶職人が多く居住していたことから、弓矢の神である応神天皇が守護神として崇敬されていたと言われています。

北陸三大祭の1つ「三国祭」

三國神社の例大祭である「三国祭」は毎年5月19日から21日の3日間、開催されています。

祭の歴史は古く、享保2年(1717)の『大門町記録』に、江戸時代中期の祭礼の様子が記されています。

武者人形を載せた高さ7メートルほどの山車が、狭く入り組んだ三国の旧町内をダイナミックかつ繊細な取り回しで巡行する姿が、特徴的です。

この山車の巡行を見ることができるのは、前日祭の19日の夜と中日祭の20日です。

19日は18:30〜21:00ごろまで三國神社前から限られた区間を1基の山車が巡行します。

祭のにぎわい(三國神社前)

20日は8:00~21:00ごろまで三国の旧町内を6基の山車が巡行しているので、三国という町が最も華やかに活気付く日になります。昼12:00~13:00頃は三國神社前に全ての山車が並んでいるので、まとめて見たい場合はこのタイミングを狙うのがオススメです。

まとめ

いかがだったでしょうか。

今回は福井県坂井市にある「三國神社」と「三国祭」をご紹介しました。

明日19日から3日間、三国町では港町ならではの賑わいと華やかさ、そして伝統文化を大切にする町民の熱い心意気を目の当たりにできる貴重な瞬間がやってきます。

ぜひ、三國神社への参拝と三国祭を体験しに来てみてくださいね。

アクセス情報

  • 住所:福井県坂井市三国町山王6丁目2-80
  • アクセス:えちぜん鉄道 三国神社駅から徒歩10分
  • ホームページ:http://www.mikunijinja.jp/
  • 三国祭のホームページ:https://mikunimatsuri.com/
  • 駐車場:あり
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